マサチューセッツエ科大学(MIT)教授 ジョール・モーゼス14

  (ニ)

 現在、人工知能研究の中でも脚光を浴びている分野に専門家システムの研究がある。専門家
システムとはその名の通り、様々な専門家の。”マネ”をするシステムである。その典型的な
一例としてよく挙げられるのが医療診断システム。問診システムとも呼ばれる。コンピュータ
がいろいろな検査をするわけではないので、問いに答える形でデータを与え、その結果、病名
なり治療方法が分かるというシステムである。

モーゼス教授の作ったマクシマというシステムは、いわばこの専門家システムのはしりであ
る。MITの花形部門である「電子電気工学ならびにコンピュータ・サイエンス学科」の主任
として、「実際の研究にタッチする暇がなくなった」とはいうものの、スタンフォード大学
並んで、人工知能研究では東西の横綱格である。

 それ以外の分野では、VLSIの研究に重きを置いているという。現在、VLSI研究のた
めの新しい施設(2.100万ドルかかるそうである)が計圃されている。その他、教育用の新
しい建物を450万ドルかけて建設中。今年の秋までには完成の予定である。それに関連した
工学部全体としてのプロジェクトもある。「技術者の生涯教育計圃」と呼ばれるものだが、移
り変わる技術やその解釈に遅れないよう、連続的に教育を受けられるシステムを作っていると
いう。

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秋葉市長が25年も前にコンピュータ時代を予測して、当時の最先端科学者をインタビューした本です
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