「顔をもったコンピュータ」 マサチューセッツエ科大学(MIT)教

次にマニアやプログラマーあるいはビジネス用としてだけでなく、子供をも含めた家庭内に
コンピュータが浸透するためには、ソフトウエアがもっと進歩しなくてはならない。現在のプ
ログラム用言語は半自然言語といえるかもしれないが、自然言語をそのまま使ってコンピュー
タとのやりとりができるようにならないと、普及の速度は上がらないだろう。これが第二のハ
ードルだが、この面の研究が遅れているのは周知の事実だ。
 その理由は、研究者が完全に将来を信じ切っていないからなのではあるまいか。1990年
代には、コンピュータが家庭にも入り込むのだと信じ、では何の研究が必要かと考えた上で研
究主題を決めているのではないようだ。またこうした研究を、経済的に奨励することも行われ
ていない。
 特に、コンピュータ関連分野についての米国連邦政府の研究補助政策には問題がある。例え
ば、ホーム・コンピュータの影響は教育の面に最も顕著に現われるだろう。しかも子供たちが
コンピュータを使うことによってその影響が出でくることになる。四、五歳の子供たぢが数百
万人単位で毎日コンピュータに接触するようになった時、それが子供たちにどんな心理的影響
を与えるものなのか、今から当然研究を始めておくべき事柄だと思う。しかるに政府は、まっ
たくお門違いの分野の研究に金を注ぎ込んでいる。教育の分野で使われるコンピュータの研究
に、もっと目を向けるべきだ」

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