マサチューセッツエ科大学(MIT)教授 ジョール・モーゼス12
話がかなり抽象的になってしまった。正直のところ、筆者はこういう話も好きなのだが、話
題を一八〇度転回しよう。モーゼス教授がなぜコンピュータ・サイエンスを志したのか、その
理由を聞いてみた。
「高校の頃から数学は得意で、全米のコンテストで五〇番以内に入ったこともある。大学では
当然、数学を専攻したが、高校の時に考えていた数学とはだいぷ趣が異なっていた。問題を解
くことにあまり重きが置かれていないのだ。それなら応用数学だというので応用数学に移った
が、主な問題は偏微分方程式のようなものばかりで私の好みに合わない。四年になって初めて
コンピュータのコースを取ったが、一目惚れした。これこそ自分の探し求めていたものだとい
うことが、直観的に分かった。それ以来この道一筋に歩んで未た。自分でも、プログラムを書
くために生まれてきたように感じている」
−−−趣味は。
「コンピュータ相手のチェスが好きだ。眠れない時には朝の四時からチェスをする。グリーン
ブラットのプログラム相手に十三年間チェスをしているが、一向にうまくならない。今までに
一、〇〇〇回は負けていると思うが、世界最悪記録かもしれない(笑)。それと読書が好きだ。
秋葉市長が25年も前にコンピュータ時代を予測して、当時の最先端科学者をインタビューした本です
より多くの市民に読んでいただくためにクリックをお願いします