秋葉忠利著書 “顔”を持ったコンピューター 第8章

いまから25年前、当時一流のコンピューター科学者10人に秋葉忠利がインタビューしてコンピュータの未来と人間の将来について書き上げたものです。今日は第8章、マービン・デニコフへのインタビューです。

        コンピュータ科学の演出家

米国海軍研究所情報科学部長 マービン・デニコフ Marvin Denicoff


     アーキテクチュア    

「具体的にどんな研究を椎進しているかという点だが、まずアーキテクチュアの比重は小さい。
お金がかかる上に、ARPAの方で強力に援助しているからだ。それでも、VLSIのデザイ
ン、並行処理、パーソナル・コンピュータなどを手がけている。VLSIのデザインは、工学
的というより数学的なアプローチをしている。しかも実際にプロトタイプを作るのではなく、
紙と鉛筆でできる概念設計が中心になっている。その先は民間企業との提携といったことにも
なる。
 例えばオハイオ州立大学の David Hsaioが五年間続けてきたデータベース・マシンの研究は
われわれが後援したものの一つだが、その結果が発表されDEC社が興昧を持った。結局、O
NRが概念的部分の後押しを続け、DECがプロトタイプの開発と試験を担当する形で提携す
ることに決定した。2,3年もすれば商品として完成するだろう」


広島ブログ
秋葉市長が25年も前にコンピュータ時代を予測して、当時の最先端科学者をインタビューした本です
より多くの市民に読んでいただくためにクリックをお願いします。