秋葉忠利著書  祝日になった誕生日

              アメリカ人とのつきあい方

           3章 アメリカの年中行事

                     祝日になった誕生日


 一月十五目はマルチン・ルーサー・キング師の誕生日です。これは一九八六年にはじめて休日になりました。公民権運動の中心となったキング氏を記念し、黒人やその他の少数派の人々の地位向上を目的とした休日です。
各地でいろいろな催しがありますが、アメリカの生恬の一部になるのにはもう少し時間がかかりそうです。
 誕生日では、二月十二日のリンカーンの誕生日と二月二二日のワシントンの誕生日が有名です。また、この二人の誕生日をあわせて、大統領の日と呼び、ちょうどそのあいだにある適当な月曜日を休日にしている州もあります。
 ワシントンの誕生日にはワシントンと桜の木のエピソードにちなんで、チェリー・パイを食べるので、子どもたちには人気があります。南北戦争北軍のリーダーだったリンカーンをいまだに嫌っている南部の人々は、南軍の指導者だったリー将軍の誕生日を祝います。
 二月十四日のバレンタインズ・デーは日本にも広まりましたが、この日の意味が、日米では少しちがっています。「愛の日」であることは同じなのですが、女性から男性というだけでなく、男性から女性、子どもたちから両親や先生といったふうに、「好きな人」に、
自分の気持を伝える日です。
 小学校では、授業のなかでバレンタインの日のカードを作ったりします。人気のある生徒にバレンタインの日のカードが集中して、なにももらえない生徒が傷つくことのないよう、クラスメートすべてにあてたカードを作るのです。


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